こづこづを変えた真央ちゃん効果
2011年 05月 11日
5月1日までモスクワで開かれたフィギュアスケートの世界選手権で、小塚崇彦(22、トヨタ自動車)が銀メダルに輝いた。今季は昨年12月の全日本選手権で優勝するなど大きく成長。父・嗣彦さんは1968年グルノーブル五輪代表、母、祖父もスケーターという「フィギュア一家」に育った逸材が開花した理由は……。
■チャリティーショーに出演
チャリティショーで観客に募金を呼びかける小塚(中央)、浅田真央(左)、鈴木明子ら
世界選手権を終え、帰国して間もない7日、小塚が音頭をとった東日本大震災のチャリティーショーが愛知県豊橋市で開催された。
3月11日に震災が起きた直後から温めていたというプラン。募金箱は自ら日曜大工で作成、客席の設営も手伝う熱の入れようだった。浅田真央(中京大)ら地元・愛知県のスケーターだけでなく、小塚の呼びかけに賛同した高橋大輔、織田信成(ともに関大大学院)も参加。ショーのトリで登場した小塚は、世界選手権メダリストとしてアンコールも含めて堂々の演技を披露した。
「ずっと何かできることはないか、と思っていた。初めてのチャリティーショーだったが、たくさんの人が賛同してくれて、会場一丸となってくれてうれしい」。主催者を代表して挨拶(あいさつ)した。
■看板選手に
前日には、7月に行われるアイスショー「THE ICE」の発表会見に出席した。所属事務所の主催で、これまで浅田真央と姉の舞がホスト役となっていたが、今年は浅田真央と小塚の2人。看板選手として成長した証しだ。
五輪終了後、翌シーズンにかけては若手が飛躍しやすい時期で、ジャッジも積極的にそれを後押しする。世界選手権の男子で過去にメダルを獲得した日本人選手、佐野稔(1977年に銅)、本田武史(2002、03年に銅)、高橋(07年に銀、10年に金)はそうしたチャンスを生かした。3人が初メダルを獲得した年齢はそれぞれ21歳、20歳、21歳。小塚もほぼ同じ道のりをたどったといえる。
「周りからも言われていたから、(メダルを)取りたかった。1回表彰台に乗ったことで、(3年後の)ソチ五輪にもつながったと思う」と小塚。
銀メダルを胸に観客の声援に応える小塚=共同
■表彰台は「気持ちよかった」
震災の影響で当初予定されていた東京大会が中止になり、1カ月遅れでモスクワでの開催となったため、調整に苦しんだ選手もいたが、小塚は「メリットもデメリットもなかった」と平然と語る。
初めて表彰台に立った感想は「いやあ、いい場所でしたよ。なんかすごく気持ち良かった」。
今季はショートプログラム(SP)はやや不安定だったものの、フリーが安定していた。アイスダンスで今大会、金・銀・銅メダルを獲得したいずれの組も指導しているコーチ、マリナ・ズエーワ(ロシア)の振り付けとクラシック音楽が、基本に忠実な小塚の滑りに合っていたし、フリーの4分半をほぼミス無く滑る心身のタフさも際立っていた。
■あえて“寄り道”
3月、世界選手権東京大会の中止が決まると、小塚は香川県の金比羅山に行ったという。「最後の10段は足が動かなくて、アスリートの意地だけだった」というが、本宮までの石段785段を一段とばしで一気に駆け上がったというから、すごい。
小塚がスケートを始めたのが4歳のとき。そのときから引っ張って一から手ほどきした佐藤信夫コーチは「やっぱり(才能は)すごかったですよ」と振り返る。
しかし、フィギュア一辺倒にはせず、小塚にあえてアイスホッケーをさせるなどして“寄り道”をさせた。「あんまり教え込みすぎると、しゃちほこばった硬いスケートになるから」
そうした佐藤コーチの指導が功を奏し、小塚の自然で、世界屈指といわれる美しいスケーティングが生まれた。滑りがいいから、ジャンプも安定し、スピンの回転も早い。ステップも「難しいことをやっているな」とバンクーバー五輪銅メダリストの高橋は評する。
■「感覚に頼りすぎていた」
世界フィギュアでフリーの演技を終え、ガッツポーズする小塚。奥は喜ぶ佐藤コーチ夫妻=共同
昨季の世界選手権では、もう少しで手に届きそうだったメダルを逃した。SPで4位となりながら、フリーで4回転ジャンプを失敗して焦り、ミスが続いて10位に終わった。
「4回転をミスすると思わなかった」。翌日には「お話しすることはありません」と言ったっきり口を閉ざした。普段はあまり引きずらないタイプの小塚も、考え込まざるを得ない体験だった。
「どうすればいいのか?」。自分の技を1つ1つ検証、自問自答して下した結論は「これまで自分の感覚に頼りすぎていた。試合では力が入るので、(自分の思っているような)感覚とは変わる」ということだった。
■ポイントをしっかりと決める
今までもウオーミングアップは時間を計測しながらしていたが、それを演技にも応用した。例えば昨季、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は跳ぶことに焦ってしまい、回転すらできないことも少なくなかった。「曲は常に一定。曲のこの部分で踏み切るとか、ポイントをしっかりと決めた。早すぎたら意識的に待つようにした」という。
技術に意識を集中しすぎて表現することがおろそかになりかねないが、「それが自然にできるようになるまでやった。昨季までも神経は研ぎ澄ましてきたつもりだけれど、ボーッとしていたというか、何となくやっているところが多かった」
2月の四大陸選手権の前後、少しおかしかった4回転ジャンプの感覚も、そうした方法で修正したという。
銀メダルを獲得した小塚のフリー=共同
「(ジャンプしたときに)左側に体がずれていた。それは手が伸びているから回転の始まりが遅くなって、自分で(無理に)引っ張ろうとするから、左に(ずれて)上がるんだなって」。こうしたことは佐藤コーチに相談はしたが、基本的に自分で考え、解決法を見つけ出した。
■すぐにあきらめてしまっていたが…
「甘ったれでね」と佐藤コーチは言う。一人っ子の小塚はかわいがられて育ってきた。そのためか、ちょっと調子が悪かったり、疲れたりすると、「もうダメ、こんなに頑張っているのに」とあきらめて力を抜いてしまうところがあった。
「そこで頑張らないとダメ。どれだけ苦しみ抜いてきたかで順番がつくんだよ、って言っても、(小塚は)その意味を理解できないようだった。でも、今季はそうしたことが少しずつ分かってきたようだったから、何とかなる気がしていた」と佐藤コーチは話す。
■「浅田選手の存在が大きかった」
そうした変化はどうして起きたのか? 頑張りたい人だけが頑張ればいいという、良くも悪くも放任主義の北米に1人で練習に行って自覚が芽生えたことも一因だろう。
だが、「浅田選手の存在が大きかった」と小塚自身は言う。昨年9月から佐藤コーチの下、一緒に練習するようになった。「何回も何回もずーっと練習している。『あ、これなんだな』と思った。彼女に負けてはいられなかった」。“真央効果”は絶大だった。
■優勝のチャンとは大差
「今季の反省点は?」と聞くと、首をかしげながら、「うーん、何だろう。できることはやったし、後悔はない。これからは今季積み重ねたことを発展させていきたい」と小塚は言う。
世界フィギュアのエキシビションに出場した(左から)小塚、安藤美姫、高橋=共同
ただ、自分の中では満足でも、SP、フリーで計3度の4回転ジャンプを決めた世界選手権優勝のパトリック・チャン(20、カナダ)には22.57点もの大差をつけられた。
■「パーフェクトな演技を」
来季はSPでも4回転を入れていくつもりだが、それ以上に固執するのはノーミスの演技だ。世界選手権でも、ノーミスだったフリーの技術点は、4回転を2回跳んだチャンより上だった。
「4回転も大切だけれど、パーフェクトにするとよく見えるし、ジャッジも人間なので点数があがる。もちろん、次は上(金メダル)を狙うしかない」
2011~12年シーズンへ向けて、今回はオフが例年より1カ月短い。「それが少し心配」。6月には振り付けのため渡米する。それまでしっかり英気を養うつもりだ。
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言われてみれば、THE ICEのホスト役って真央ちゃん&舞ちゃんでしたね!
舞ちゃんは出るものの、今回のホスト役は真央ちゃんとこづこづで
この二人で記者会見をしていましたもんね。
今まで以上に2010-2011シーズンは、こづこづにとって
飛躍の年だったでしょう♪
まだまだ、これからもぐんぐん実力アップしていって欲しいと思います!!
真央ちゃんにとっても、こづこづにとっても
お互いの存在はとてつもなく絶大だったんだな~って
ヒシヒシと感じられました♪♪
頑張れ~!!
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真央ちゃんが、もたらす他の選手への影響力って凄いものなんですよね~!
KYさんとは、大違いです。
常にひたむきに取り組む姿勢が共感を呼ぶのではないかとおもいます。
真央ちゃんって、本当にプラスのオーラを持っていますね~♪
真央愛溢れるほんわかブログがいつもとても楽しみです。^^
真央ちゃん効果ってすごいわ~。フィギュアにあまり興味ない人でも真央ちゃんを応援しちゃうくらい一般にも真央効果が…。
私も真央ちゃんを観てから、真面目にフィギュア観るようになったのかも。
来季は、小塚効果で真央ちゃんがジャンプ復調してくれることを願ってます。
『ほんわかブログ』最高の褒め言葉です(/ー ̄;)シクシク(嬉し泣き)
真央ちゃんの持っているオーラって何だか不思議な気持ちにしてくれるお思いませんか?なんて言うか…応援せずにはいられない・・・真央ちゃんの頑張る姿に自然と涙がこぼれてしまう・・・
本当に不思議なんです(旦那におかしいとたまに言われてしまうんですが^_^;)
フィギュアのどろどろとした部分を教えてくれたのも真央ちゃんでした…
来季の真央ちゃん、どんなプログラムになるんでしょうか?楽しみで、仕方がありません♪
いいお手本のこづこづが居るので、更にパワーアップした真央ちゃんを期待したいですね!